サイトカインストーム?免疫が暴走!?ARDS発症の仕組みとは?

新型コロナウイルス肺炎
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新型コロナウイルス感染で症状が増悪するときには「サイトカインストーム」が関連しているというのはだいぶ周知されてきています。

新型コロナウイルスの患者が重症化するメカニズムが最近の研究で明らかになってきた。生命を脅かす重い肺炎は、自分を守るはずの免疫が過剰に働くことで起きている可能性が判明した。ウイルスは全身の臓器に侵入してさまざまな症状を引き起こすとみられ、詳しく解明できれば治療法の開発につながると期待される。

引用:産経新聞

サイトカインって何?

サイトカインとは、細胞が放出する物質であり、サイトカインにより周囲の細胞が何かしらの影響を受ける伝達物質のようなものと考えればよいと思います。例えばインターロイキン6は免疫細胞であるBリンパ球を成熟化し、活性化させます。また同様にT細胞や単球、好中球などの免疫細胞にも影響を及ぼすとされています。

 

インターロイキンって何?

インターロイキンとは、リンパ球などの免疫担当細胞が産生するサイトカインの総称で発見順に1から順に番号が付けられ、現在30種類以上が発見されています。

 

サイトカインストームってコロナ感染以外でも生じるの?

サイトカインストーム自体は昔からよく知られており、ウイルス感染でサイトカインストームが生じることは、SARSでも起きることとして知らています。サイトカインストームの原因は感染症に限ったことではありません。最近ではCAR-T療法で起きることで注目されました。

 

サイトカインストームとARDS

さてサイトカインストームと急性呼吸窮迫症候群(ARDS)との関係はどうでしょう。まずはARDSについてですが、疾患の定義は、心不全などの心臓が原因とならない肺水腫となっています。心臓は問題ないのに肺に水がたまり、呼吸不全を生じます。先ほど述べましたように、サイトカインは免疫細胞を活性化させ、活動的にします。活性化すると異物を攻撃するために、血管内から血管外に移動しやすくなります。それと当時に水分も動きます。大量の細胞と水分が動くとこで、結果肺水腫になると言うことです。

 

さてARDSに注目して説明をいたしましたが、この病態は全身のどの臓器でも起きえます。したがって全身の臓器不全も起こりえるということです。免疫暴走、サイトカインストームをコントロールするのにアクテムラが有効である可能性は既にアップしていますので、ご参照ください。

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