鉛中毒ってどんな症状が出るの?その対処方法はどうするのか?

鉛中毒
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鉛中毒とは、鉛を含む塗料を飲み込んでしまったときや、鉛の釉薬を利用し、不適切な処理しかしていない陶磁器で飲食することで生じます。現在鉛中毒の発症頻度は非常に低くなっています。現在では、鉛を含有する塗料の使用は禁止されており、ガソリンからも鉛は排除されています。

鉛中毒ってどんな症状が出るの?

極端に多量の鉛を摂取し、鉛の血中濃度が高値を示すと、人格の変化や頭痛、神経障害(感覚の麻痺、脱力、歩行障害)、胃腸障害、貧血などが生じます。

鉛中毒の治療方法は?

治療では、まずは今以上の鉛にさらされるリスクを無くす対応を取ります。その後体内の鉛を除去します。鉛の除去のためには、鉛と結合する薬剤を投与し、尿中に排泄するよう促します。この標的物質(鉛)を排出させる薬剤をキレート剤と呼びます。鉛のキレート剤の効果は非常に緩やかで即効性はありません。また副作用も重篤なものが報告されています。

  • サクシマー:軽症の鉛中毒に適応となります。経口投与と静脈注射での投与の選択肢がありますが、軽症であれば経口投与が選択されます。副作用には消化器症状(悪心・嘔吐・下痢・食欲不振など)、肝機能障害、めまい、不整脈、筋肉痛などが報告されています。
  • ジメルカプロール:筋肉注射の薬剤です。重症の患者さんに適応となります。副作用には、消化器症状(悪心・嘔吐)、頭痛、口の灼熱感、陰部の灼熱感、頻脈を併発する高血圧などが報告されています。

鉛中毒の診断は?

血液検査による血中の鉛濃度を確認して診断となります。鉛中毒を発見した時には、家庭用水道水や使用している陶磁器、塗料などに鉛が含まれていないか確認する作業は非常に重要になります。

インドで発症している謎の病気は鉛中毒なのか?

インド南部アンドラプラデシュ(Andhra Pradesh)州エルール(Eluru)で原因不明の病気が流行しており、これまでに男性1人が死亡し、555人が治療を受けた。病院関係者によると、一部の患者の血液からは、高濃度の鉛とニッケルが検出されたという。

引用:時事通信

発症した患者さんの症状からは鉛中毒で違和感はありません。インドの発展は目を見張るものはありますが、まだまだ環境対策や公害対策といった対応は発展途上国であると印象付けます。日本でも「牛込柳町鉛中毒事件」を契機にガソリンが無鉛ガソリンにかあった歴史があります。インドでの事故を他人ごとと思わずにこんな時こそ日本の公害対策の技術を輸出していただきたいと思います。

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