オプジーボの副作用でかゆみが出た。原因は?検査は必要なの?

がん化学療法

オプジーボは免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれる薬剤です。癌細胞がヒトの免疫を潜り抜けるために利用しているチェックポイント防ぐことで、癌細胞への免疫反応を取り戻し、抗がん作用を得ようとする薬剤です。

癌細胞がヒトの免疫を潜り抜けるために利用している仕組みは、正常の細胞が免疫に攻撃されないように利用している仕組みと一部重なります。したがってオプジーボを投与することで、自身への正常な細胞が免疫から攻撃を受ける可能性が生じます。自己の免疫によって自身の臓器が攻撃を受けたことで生じる副作用をirAE(免疫関連副作用)と呼びます。irAEには多くの症状が出現しますが、今回は「かゆみ」に注目したいと思います。

irAEでかゆみが出現する原因は?

オプジーボにより自己免疫が自身の正常の皮膚細胞を攻撃することで発症します。症状はアトピー性皮膚炎とよく似通った症状になります。皮膚障害は、多くの患者さんで治療開始から3~6週間目で発症しますが、1年以上たってから発症する人もいます。皮膚炎の症状は多様で、軽症の人から重症の人まで様々です。中には生命の危険が及ぶ重度の皮膚炎(皮膚粘膜癌症候群や多型紅斑など)も認められます。

irAEの皮膚炎対策は?

保湿や日光を避けるように注意しましょう。できるだけ皮膚に刺激を与えないようにすることは大切です。もし症状が出てきたら早め早めに主治医に相談して、対策をお願いしてください。皮膚炎の状態に応じて、塗り薬や飲み薬が処方されます。ひどくなると治療を中断する必要が生じます。皮膚炎が強く出た方には良好な効果が得られるとのデータもあります。できるだけ長期に治療が継続できることが望ましいため、副作用のコントロールは重要です。

かゆみが発現するirAEは皮膚炎とは限らない

かゆみが出たけど、皮膚の印象は軽度なので大丈夫だろうと思ってはいけません。そのかゆみは肝障害による可能性もあります。先日オプジーボの添付文書の改訂の連絡がありました。内容は重大な副作用に「劇症肝炎」が加わったとのことです。肝障害の中でも最も重度の副作用で、肝移植が必要とされる場合もあります。肝障害によるかゆみには十分に注意していただきたいと思います。皮膚炎によるかゆみと肝障害によるかゆみを見分けるポイントは「倦怠感」「黄疸」といったところでしょう。肝障害はなかなか症状が分かりにくい副作用です。もしいつもよりも倦怠感が強い、顔色が悪い(黄色い)と感じたら速やかに主治医に連絡をしましょう。

関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました