オプジーボの効果判定時期はがん種によって様々です。
がん種というよりも試験によって様々と言ってもいいかもしれませんね。
腫瘍の増悪スピードと病期(ステージ)によって異なります。
例えば白血病や悪性リンパ腫のような日にち単位・週単位で増悪を来すような疾患で、評価を何か月も先に設定するのは危険です。
逆に胃がんや大腸がんのように胃カメラや大腸カメラで評価しないといけない病状を持つ患者さんに毎月胃カメラ・大腸カメラをしましょうというのは患者さんには酷です。
CTについても被爆の量は最低限に抑えるべきです。
オプジーボの効果判定時期で注意するべき点は?
オプジーボの特徴として、投与初期に一時的に増悪を来すPseudo-Progression(偽増悪)というものがあります。
Pseudo-Progressionはがんに免疫系の細胞が浸潤したために、一見して癌が大きくなった状態を指します。
画像上は本当に増悪しているかどうかの判定が難しいため、全身状態が許せば最初の効果判定で画像上増悪傾向を示していても、治療を継続する医師が大半だと思います。
この”全身状態が許せば”というのが大切で、一般にPseudo-Progressionでは全身状態は改善傾向から維持に示すことが多いので、明らかなに全身状態が悪くなっている場合には治療は中止し、他剤による治療に変更することになります。
オプジーボの臨床試験における腫瘍別効果判定時期は?
実臨床では患者さん毎に全身状態を見ながら主治医が評価のタイミングを考えます。
しかし臨床試験では効果判定時期はできるだけ統一します。
評価対象のタイミングを統一したいからです。
腫瘍毎の効果判定時期を確認しました。
基本的には腫瘍のステージは4期を対象とした試験で、オプジーボ単剤の試験を選択しています。
がん種 | 最初の1年間 | 1年以降 |
悪性黒色腫 | 6週間ごと | 12週間ごと |
非小細胞肺がん | 6週間ごと | 6週間ごと |
胃がん | 6週間ごと | 6週間ごと |
結腸・直腸がん | 6週間ごと | 6週間ごと |
食道がん | 6週間ごと | 6週間ごと |
腎細胞がん | 8週間ごと | 12週間ごと |
ホジキンリンパ腫 | 4週間ごと(1~3ヵ月)
6週間ごと(3~6か月) 8週間ごと(6~12か月) |
26週間ごと |
頭頚部癌 | 6週間ごと | 6週間ごと |
悪性胸膜中皮腫 | 6週間ごと
8週間ごと(6か月~ |
8週間ごと |
腫瘍評価は個々の患者さんの病状によって変化します。
また医療状況(病院が近いか遠いかなど)でも変化します。
上記頻度は国際共同試験の頻度も含み、医療状況は国によっても大きく異なります。
あくまでも参考程度にとどめておいてください。
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