イノシシ肉に潜む寄生虫の症状って?治療方法は?

寄生虫

イノシシ肉は栄養価が高いことは以前お話しした通りですが、同時に寄生虫の注意も怠ってはいけません。イノシシ肉には十中八九寄生虫がいると考えていただいたほうが良いので、決して生食をしてはいけません。しっかり熱を通すことさえ心掛けていただければ大丈夫なはずです。

1.イノシシ肉に潜む寄生虫は何?

イノシシ肉に潜む寄生虫の代表は、肺吸虫です。肺吸虫はサワガニに潜んでおり、サワガニを捕食したイノシシに寄生します。したがってサワガニの生食も肺吸虫に規制されるリスクが高いです。

2.イノシシ肉に潜む肺吸虫ってどんな寄生虫?どんな症状が出る?

日本における肺吸虫の種類は、ウェステルマン肺吸虫と宮崎肺吸虫の2種です。その名の通り感染すると、肺・胸腔に移動します。その結果、呼吸器症状を引き起こします。症状としては、咳、血痰、胸痛、呼吸困難感といった肺癌や肺結核と同じような症状を呈し、肺癌や肺結核の診察時には念のため鑑別診断として頭の片隅に置いておかなければなりません。時に神経系(脳、脊髄等)に肺吸虫が入り込むと痙攣,失語,不全麻痺,および視覚障害といった重篤な中枢神経系障害が生じることがあります。潜伏期間は3~4週間です。

3.肺吸虫症の検査はどうするの?

大半の患者さんが呼吸器症状を訴えて来院されます。その結果胸部レントゲンやCT撮影をした結果、異常陰影を認めます。問診でイノシシ肉の生食やサワガニの生食を確認していれば速やかに肺吸虫症を疑い、喀痰や便中の虫卵の検索であったり、抗体検査を実施します。問診で確認できていない場合には、気管支鏡(胃カメラの肺用のようなもの)で採取した検体中から肺吸虫を認めることもある。肺癌を疑い手術した結果、肺吸虫症だったという例もあります。何にしても速やかな診断のためには疑うことと問診による情報収集がポイントとなります。

3.肺吸虫に寄生されたときの治療方法は?

プラジカンテルという薬剤が、肺吸虫症に対する第1選択の薬剤になります。患者の体重によって投与量は変わりますが、体重1kgあたりプラジカンテル25mgを1日3回2日間内服します。皮膚病変や神経系の病変に関しては手術を要することもあります。治療効果は比較的良好で、予後は良好です。

イノシシ肉は昔からジビエ料理としては比較的身近にあった具材です。寄生虫の存在も広く知られているはずですが、年間数件の発症は認めます。肉そのものは熱を加えていても料理に使った包丁やまな板の消毒殺菌が不十分であった結果肺吸虫症を発症する人もいます。お料理の時には十分にお気を付けください。

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