予防接種の同時接種でリスクはあるの?メリットは?

雑学
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新型コロナウイルス感染の影響で、予防接種のスケジュールがズレてしまった方がかなりいるのではないでしょうか?子供に限ったことではなく、今は大人でも風疹ワクチンを接種する必要がある方が沢山います。先日自治体の指示による風疹抗体検査のために来院された男性の方が、帯状疱疹ワクチンも接種も希望されたことがありました。この方は風疹抗体の有無を確認して、陰性であれば翌週に風疹ワクチンと帯状疱疹ワクチンを同時接種すればよいのです。同時接種をしないと少なくともこの方は3回病院に来ることになります。同時接種に関しては子供に限った話ではなく、大人でも同様です。新型コロナワクチンのワクチンも年末までには世に出てくるでしょう。インフルエンザの予防接種とタイミングが重なる可能性が高いです。第2波が来ている可能性もありますので、通院回数を減らすメリットは大きいはずです。同時接種についてよく患者さんに受ける質問は以下のものです。その他にもあれば遠慮なく質問してください。

1.同時接種で副反応が強く出るリスクはないのですか?

どんなワクチンでも副反応のリスクはあります。しかしながら同時接種で副反応が強く出るというデータはありません。毎年世界中で何万人という人が同時接種をしているにも関わらずです。副反応が出たときには同時接種が問題だったではなく、純粋に体質の問題だったと考えます。

2.予防接種の同時接種ができるワクチンとできないワクチンがある?

ワクチンの中には、生ワクチンと不活化ワクチンや経口ワクチンなどの種類のワクチンがありますが、基本的に組み合わせや本数に制限はありません。したがって、該当ワクチンの接種年齢になっていれば同時接種は可能と考えます。

3。予防接種を同時接種ではなく、別々に受けるとスケジュールはどうなりますか?

生ワクチンの場合と不活化ワクチンの場合で異なります。生ワクチンを接種すると、次の接種までに4週間時間を空ける必要があります。不活化ワクチンだと1週間です。ちなみに生ワクチンは、MR、麻しん、風しん、 BCG、おたふくかぜ、水痘、 ロタウイルス
黄熱 などを対象としたワクチンで、不活化ワクチンはDPT-IPV、DT 、Hib、肺炎球菌(13価・23価)、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎、髄膜炎菌、
ヒトパピローマ(HPV) などです。

ワクチンの同時接種は、残念ながら日本だけが遅れています。世界中がスタンダードと認めているにも関わらず、未だに同時接種を嫌がる医師がいるのは事実です。時間に余裕のある方であれば同時接種にこだわる必要はないかもしれませんが、アフターコロナの時代では病院受診の回数を減らすことも医師の役目と考えます。同時接種については医師や看護師に遠慮なく質問してください。

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