ワクチンと自閉症って因果関係があるの?

疾患

ワクチンの副作用・副反応についての質問を受けると知識層の高い方から一定の頻度で自閉症との因果関係についての質問を受けることがあります。実際にワクチンと自閉症との因果関係は研究されており、イタリアでは裁判でワクチンと自閉症には因果関係があるとの判決が出さています。しかしながら、冷静に科学的なアプローチで考えるとワクチンと自閉症に因果関係があるとは考えられません。

ことの発端は、1998年にかの有名な医学学術誌ランセットに一つの論文が掲載されたことが始まりです。その中で著者は三種混合(MMR)ワクチンと自閉症の発症との間に因果関係がる可能性を示唆しました。現在の医学的な常識では、自閉症は発症するものではなく、障害の1種であるので生まれついての特性と考えられています。その段階でこの論文の記載が誤っていると考えることができます。しかしながら、論文が掲載されたのが権威あるランセットである限り、メディアは大々的に取り上げます。

1.ワクチンと自閉症の因果関係を疑う根拠は?

本論争が沸き起こった時には、多くの大学や研究グループが実証のためのデータをそろえようとしました。しかしながらそもそもオリジナルのデータは、あくまでも予備調査(パイロット試験)だったのです。内容はオンラインで実施した匿名でのアンケートに過ぎません。アンケートの結果からワクチン接種した場合に自閉症が多いとしているのです。よくもこんな雑な試験でランセットが掲載を許可したのか理解できません。また、こういったデータを作る上で大切なアプローチの一つがデータを取る元の母集団がバランスの取れた様々な人でなければならないことです。子供の経済上の背景や居住地、性別などなど偏りがないようにしなければなりません。それにもかかわらず、対象は子供を学校に通わせずに自宅で学習させている家庭を対象にしています。その時点で何かしらの障害を有している割合が高いのは想像できます。明らかなサンプリングミスにより論文データが不適正であること指摘され、結果ランセットは論文の掲載を取りやめています。

2.著者は何をもってワクチンと自閉症の因果関係を研究したのか?

どのような研究であっても、必ず研究を始める前に仮定を立てます。そのうえで自身が立てた過程を証明するために研究デザインを立てます。オリジナルの論文著者がなぜこの研究を行ったのでしょうか?事実として世界にはワクチンを悪者に仕立てようとする団体がいます。どうやらこの著者はそういった団体とつながりがあったことが後の調査で判明しています。答えは、あろうことか本著者は反ワクチン運動の団体から研究費を受け取っていたのです。現代の常識として必ず著者は利益相反の透明性を証明しなければなりませんが、この活動はまだ新しく当時は明確なルールがなかったのです。

3.未だに無くならないワクチンによる自閉症発症論

残念ながら反ワクチンの運動は未だにあります。米国大統領もSNSを通して「子どもたちが大量のワクチンを打たれて自閉症になっている」と発信しています。それがどんなに非科学的な言動であっても著名な人物が繰り返し発信すると一定数は信じてしまいます。大人が勝手に信じてしまうことで、不幸になるのは子供たちです。同じ医師でもワクチンは要らないと言い切る輩もいます。個人的にはそんな輩は医師免許をはく奪してしまえ!!って思います。

正しいワクチンの知識は子供の頃から持っていくべきだと思います。小学6年生くらいになれば保健の授業で取り扱っても良いのではないでしょうか?少なくとも義務教育の間にワクチンの重要性を教え、次世代に間違った考えを植え付けないように教育していってほしいと願っています。

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