「モナリザ」という名は、ルーブル美術館に収蔵されているあの有名絵画とは無関係だ。「モナリザ症候群」は「Most Obesity kNown Are Low In Sympathetic Activity」の頭文字(kNownのみ2文字目のN)を取ってつけられた造語で、和訳すると「肥満者の大多数は交感神経の働きが衰えている」という意だ。
引用:Diamond online
あまり日常診療では使わない症候群ですが、確かに交感神経が衰えていると体が活性化しないので、基礎代謝も落ちますよね。疾患でいうと甲状腺機能低下症のような感じでしょうか?基礎代謝が落ちれば当然太りやすい体質になります。代謝が落ちるので高脂血症や糖尿病のリスクも出てきます。交感神経を活性化するのに有効な手段は様々ありますが、やっぱり私は朝活をお勧めしたい。人は朝起きて活動を開始すると、体の中では副交感神経から交感神経が優位になります。体温、血圧が上昇し、血管が収縮し、心肺機能が拡張と徐々に心身が活性化し、全身が戦闘モードになっていきます。またこの戦闘モードへのスイッチに朝日が関わっていることも知られています。体内時計を整える効果もあり、朝決まった時間におきて活動を開始することはいいことがたくさんあります。
「モナリザ症候群」の改善には、交感神経の活性化だけでなく、スムースに副交感神経に移行することも大切です。副交感神経への移行をスムースにするためには、夜寝る前にはテレビやパソコン、スマホなどの光を目に入れない、ぬるめのお風呂にゆっくりつかるなどがありますが、朝活を積極的にしている人は夜になると勝手に眠くなります。次の日に早く起きるためにはさっさと早めに寝てしまう方が多いと思います。副交感神経への移行は、如何に日中に交感神経を活性化させるかがポイントだと思っています。
夜早く眠ることはダイエットにつながると思います。なぜか?私の経験上肥満の人の間食は夜寝る前に取っている方が多いです。夜更かしするとお腹が空きませんか?お酒を飲みたくなりませんか?さっさと寝てしまえばそんなリスクを回避することができます。とはいうものの、お仕事で遅くなる方もたくさんいるのも存じております。そんな方にも最低限お勧めしているのは、夜のテレビ・スマホの禁止です。よくテレビやスマホをしながら寝落ちする人がいますが、眠りの質は最低です。絶対にやめるべきです。日中の眠気やだるさを感じている人は、まず夜のテレビ・スマホを辞めてみてください。それだけでずいぶん体調は良くなりますよ。
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