笠井アナ、悪性リンパ腫完全寛解!治癒とは違う?完治の可能性は?

疾患
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悪性リンパ腫の「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」で昨年12月19日に入院、今年4月30日に退院した元フジテレビでフリーの笠井信輔アナウンサー(57)が、自身のブログで「完全寛解」を報告し、喜びをつづった。

引用:日刊スポーツ

まずは、「完全寛解」に到達したとのこと、おめでとうございます。笠井アナの悪性リンパ腫のタイプはびまん性大細胞性リンパ腫でしたので、現在の標準治療における完全寛解率は、治療前の病変の広がりやリスク因子(腫瘍量や年齢など)、施設間によっても違いますが、概ね80%くらいとなっています。当然なことですが、完全寛解にならない限り完治の可能性はありません。記事にありますが、近年の悪性リンパ腫の治療効果判定はCTやMRIにPETを加えて評価します。すべての画像所見で病変を疑わせる所見を認めなければ完全寛解という判断になります。なぜ完治でないかというとやはり画像検査にも限界があり、どうしても目では確認できない病変が隠れている可能性は否定できないからです。したがって完全寛解を得たうえで、のちの経過観察で5年再発していないことを確認した時に「どうやら治りましたね。」て言えるわけです。ちなみに他のがん種でも同様です。一般的には5年の経過で再発がなければ完治と言いますが、乳がんだけは10年の経過が必要です。

完全寛解に至った80%の患者さんの70%~80%程度の方は完治すると言われています。残念ながら完全寛解を得られても20%ほどの方は再発するので、治療が終わっても慎重に経過を見ていく必要があります。笠井アナが治療を開始したのは昨年末でしたね。標準治療であるR-CHOP療法は1回の投与から回復までにかける時間は通常3週間です。その治療を8回行いますので、24週間で6か月かかります。抗がん剤の投与は予定通りであれば終了ということになります。あとはリツキシマブの維持療法を行うか否か。治療前のリスク因子から主治医が判断されると思います。少なくともこれまでの治療よりはずいぶん楽になると思いますので、テレビで笠井アナを定期的に見ることができる日はもう少しでしょう。ただ免疫抑制効果はありますので、新型コロナウイルス感染症には注意ですね。とにもかくにも治療は一段落しましたので、お疲れさまと言いたいです。

 

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