大腸がんのロボット手術って?治療費は?

医療関係
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人気漫才師のトミーズ雅さん(60)が21日、毎日放送(大阪市)のテレビ番組「せやねん!」に電話出演し、17日に早期の大腸がんで手術を受けたことを公表した。所属事務所の吉本興業によると、経過は良好だが、仕事復帰の時期は未定という。
引用:共同通信

手術はロボットを使用したとのことです。ロボット手術ということは、「ダビンチ」ですね。ダビンチは1990年代に米国で開発され、2009年に日本で薬事承認されました。2019年10月の時点で、日本では約350台、世界では約5,000台のダビンチが導入されています。

2020年3月の段階で、ロボット手術が適応となる癌は、前立腺がん、腎がんの部分切除術、縦隔腫瘍、肺がん、食道がん、胃がん、直腸がん、膀胱がん、子宮体がんです。ロボット手術は、これまでの腹腔鏡・胸腔鏡にロボットを装着して手術を行います。手術の傷が小さく、また腹腔鏡では視野の確保のために腹腔に炭酸ガスを入れて膨らませるために、その分の圧力によって出血が少なくなるというメリットが加えられ、拡大、立体視ができ、自由に動く鉗子によって細かい操作が可能になります。ロボットのアームによって視野を確保するので、わずかなブレや震えもありません。術者は遠隔操作により、カメラと3本の腕をひとりで自由自在に動かすことができるので、人手も少なくなります。

トミーズ雅さんは大腸がんと報告されているので、直腸癌だったのでしょう。直腸癌は肺への転移を認めやすく、また肛門に近い部位に癌があると腹部に人工肛門を造設する必要が生じます。しかしロボット手術では、回復よりもより細かい手術が可能になったため、人工肛門の造設が回避できる可能性が広がりました。今回トミーズ雅さんはその恩恵にあずかったというわけです。

治療費ですが、保険診療として認めれなかったころは自費診療で200万円程度かかっていましたが、保険診療として認められた後は、高額療養費制度を使えば、10万円程度で受けられます。以前ブログにアップしましたが、ダビンチは既に特許が切れています。今後はアップデートされたロボット手術が出来上がっていくことが期待されます。

 

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