カラ出張の京大教授、福島イノベーション・コースト構想で何してた?

時事問題
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京都大は15日、医学研究科人間健康科学系の天谷真奈美(あまがい・まなみ)教授(精神看護)=3月末に依願退職=がカラ出張を繰り返すなどし、運営費交付金や研究費計約78万円を不正に受け取っていたと発表した。大学は私的流用があったとみて、14日付で懲戒解雇処分相当としている。京大などによると、架空請求や補助金の目的外使用があったのは2016~19年。研究室の非常勤講師にカラ出勤させたり「福島イノベーション・コースト構想推進機構」の事業で自身や大学院生が福島県へ出張したと装ったりした。不正で得た現金を自身の口座に移していたという。

引用:共同通信

これしきの研究費で何をしたのやら。福島イノベーション・コースト構想のホームページを確認すると京都大学が関わる事業は「復興知」事業(学術研究活動支援事業)です。その中で当該教室が関わっていると思われる京都大学は、大熊町の「県内外で避難生活を継続する大熊町町民の心の健康イノベーション」事業と思われます。事業のポイントは、以下

●研究者らは、東日本大震災1年目から大熊町役場が行う精神保健活動に間接的なかかわり、支援活動を行っており、これまで住民全体の精神健康度の向上にむけて活動し、一定の成果が認められた。だが、さらに、懸念される特定の対象(県外避難者、避難生活を送る子どもを育てる保護者)へとターゲットを絞った実態調査、現行の被災者への精神保健活動での課題点をイノベーションするためのアクション(活動)リサーチ(調査)を行い、町民への支援方法を改良・開発することで、より効果的に長期避難生活を送る住民の精神健康度を高めていく。
●防災や減災を考えるうえで、災害ストレスへの対処法を身につけることにとどまらず、強靭さを高めるための支援方法の改良・開発を、福島県の方々の思いに寄り添いながら、大熊町役場保健関係者とともに連携し実現する。そして次世代の保健分野の人材育成を図る。

引用:https://www.fipo.or.jp/wp/wp-content/uploads/2019/04/22_%E5%85%AC%E8%A1%A8%E8%B3%87%E6%96%992%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E6%A6%82%E8%A6%81%EF%BC%88%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%A4%A7%EF%BC%89.pdf

もっともらしい内容でプレゼン資料が作られていますが、どれだけ活動を行っていたのか非常に疑わしいですよね。福島の復興は今が道半ばであり、今は新型コロナウイルス感染の拡大によって影が薄くなっていますが、決して忘れてはいけない課題です。そんな課題を利用して甘い汁を吸ったこの教授は懲戒解雇処分になっても同情の余地もありません。またこの教授についてきていた大学院生も卒業が危うい状況になってしまいます。今回の事件は教育者としても研究者としても失格の烙印を押されるに十分なないようでしょう。

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