COPD患者の食事は呼吸商がポイント!どんな食事が良い?

呼吸器疾患

COPD患者の多くは、長く経過を見ていると体重減少が生じます。息苦しくて十分に食事が取れないというのもありますが、純粋に呼吸にエネルギーを使っているという点もあります。またCOPDという疾患の特徴から、食事の内容にも意識を向ける必要があり、その内容を理解するには「呼吸商」を理解する必要があります。どんな食事が良いのでしょうか?

1.COPD患者が呼吸で消費するエネルギーは?

一般に呼吸で消費するエネルギーは1日150kcal程度であると言われています。しかし、COPD患者は病状の進行に伴い、呼吸は浅く頻回になります。呼吸数が2倍になり、呼吸数が3倍になると10倍になるともいわれており、健常人が150kcal程度のエネルギー消費で呼吸をしているのと比較して、重度のCOPD患者は1500kcalものエネルギーを消費していることになります。

2.COPD患者の食事内容を決める「呼吸商」とは?

呼吸商とは、1分間当たりに体内で栄養からエネルギーに変換するために消費する酸素量と発生する二酸化炭素の比を示しています。

3.COPD患者の食事内容には、なぜ「呼吸商」が重要なの?

COPDという疾患は、息を吐くことが困難になる疾患です。吸うことは問題ないのですが、十分に吐けなくなるのです。十分に息が吐けないということは、体内に二酸化炭素が溜まりやすいということです。食事から栄養を摂取して、その栄養をエネルギーに変換するには、酸素が必要となり、酸素によってエネルギーを作ると二酸化炭素が発生します。エネルギー産生のために発生した二酸化炭素も呼気で排出します。息を吐くことが困難なCOPD患者に取っては、この二酸化炭素の排出すら負担になりかねません。つまり呼吸商が高い食事をとると余分に排出しなければいけない二酸化炭素が体内に発生するということです。COPD患者の食事は「呼吸商」が低い方が好ましい理由です。

4.COPD患者にとってお勧めな低呼吸商の食事は?

単純に米や小麦などの糖質の呼吸商は1.0とすると、脂肪などの脂質は0.707で、肉や魚などのたんぱく質は0.803です。つまり、食事の内容は炭水化物より脂質・たんぱく質を多くとる方が好ましいということです。 と、いうことでお勧めの食事は、洋菓子です!!ケーキ、クッキー、マドレーヌ、フィナンシェ等々。・・・食事じゃないですね。COPD患者は呼吸困難感により一度の食事で十分量を摂取することは困難です。そんな患者さんには間食をお勧めします。間食は和菓子よりも洋菓子です。和菓子はせんべいやまんじゅうなど炭水化物でできてる物が中心ですが、洋菓子は卵やバターなどタンパク質、脂質を多く含んでいます。ダイエットの天敵である洋菓子を摂取しなさいと唯一推奨する患者さんはCOPD患者なんです。

COPDは、残念ながら根治を目指した治療は現代医療では存在しません。病状の進行を抑制すること。心機能を保護すること。生活の質(QOL)を維持すること。等が目標です。治療の中における食事療法は非常に重要な要素です。なぜならばCOPD患者の予後(余命)は体重と関連はあるからです。体重減少は予後を悪くします。体重減少により呼吸筋が減少し、病状が加速度的に悪化します。体重維持のためにも食事療法は重要ですので、もしご不明な点があれば、栄養指導を受けてみてください。主治医に相談すれば快く承諾してくれるはずです。

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