シムビコートが効かない人と効く人の違いは?呼吸器科医の意見。

呼吸器疾患
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シムビコートは気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)に適応を持っている吸入薬です。本ブログを読んでらっしゃる方ですので、どちらかの疾患をお持ちか、その患者さんの関係者だと思います。シムビコートは、吸入ステロイド(ICS)と気管支拡張薬(LABA:長期作用型β2刺激薬)の合剤です。個人的には非常に使いやすく、効果が期待できる薬剤だと思っていますが、効果が期待できない人がいます。それは、吸う力・吐く力の弱い人や、80歳を超えているような超高齢者です。その根拠をお話しします。

1.シムビコートの吸入には吸う力が必要!?

シムビコートの吸入デバイスはタービュヘイラーと言います。その名の通り、吸入するときに吸気で上昇する乱気流(タービュランス)を作り、パウダー状の薬を吸い込みます。つまり、吸入にはある程度の力が要ります。

成人編吸入動画 タービュヘイラー(シムビコート、オーキシス)/吸入方法【手順編】

動画でも説明があるように勢いよく深く吸入する必要があります。

2.シムビコートの吸入には吐く力が必要

吐く力というのは、一般の方や呼吸器科を専門にしていない医師からすると見落とされがちですが、かなり重要です。なぜなら十分に息を吐けない限り吸う余裕が生まれないからです。「何を当たり前のことを!!」と言われるかもしれませんが、そもそもCOPDは吐くことが困難になる疾患です。したがって私個人の考えですが、重度のCOPDの患者さん(1秒量1.0L未満)にはシムビコートは吸うことは困難だと思っています。

3.シムビコートの効果が不十分と感じたら。

まずは手順通りに吸入できているか担当医、もしくは薬剤師に見てもらいましょう。その上で手順が間違っていれば是正すると良いと思います。正しい手順で吸入ができているにも関わらず、効果が不十分であるなら、そもそもシムビコートがあなたには合っていない可能性があります。吸入薬を変更してみても良いと思います。シムビコートにこだわって他の薬剤を追加するより吸入薬の変更が良好な経過を得ることはよくあります。コントロール不良の気管支喘息・COPDの患者さんを紹介され、吸入薬を変更しただけでコントロールが良好になった患者さんをたくさん見てきました。ICSとLABAの合剤は他にもあります。変更に躊躇必要ありません。

今回シムビコートの効果を得ることのできない患者さんにフォーカスしましたが、タービュヘイラーは非常に優れた吸入器です。正しき使え、かつ吸入の力が十分な患者さんには肺の隅々まで必要な薬剤を届けるには最良の薬と言っても良いでしょう。吸入薬の変更には主治医と十分に相談の上決めてください。くれぐれも勝手に主治医の変更はなされないよう。喘息やCOPDは病歴が長い疾患です。これまでの診療情報は非常に重要な情報です。一からやり直すよりこれまでの診療情報があったほうが患者さんにとっても有利です。他の医師の意見が聞きたいときは遠慮せず主治医に相談を持ち掛けてください。大丈夫。きっと分かってくれます。逆に分かってくれない医師はこちらから願い下げでさっさと去りましょう。そんな時は勝手に主治医を変えるのは良い手だと思います。

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