ビーガンはよくベジタリアンと比較されます。
ビーガンとベジタリアンはどう違うのでしょうか?
ビーガンとベジタリアンの違いは?
一般に、ベジタリアンは、牛や豚、鶏などの家畜肉は食べませんが、乳製品や卵は食べます。ベジタリアンの主義によっては鶏はOKの人もいます。
それに比較して、ビーガンは「完全菜食主義者」と訳されます。したがって、ビーガンは、乳製品や卵なども含めて、すべての動物性たんぱく質を食べません。
ビーガンになる目的は何?そのメリットは?
ビーガンの人に、なぜビーガンになったのですか?と尋ねると様々な回答が返ってきます。
自分や家族の体調・体質の改善を目的にした人、純粋に動物を殺したくない人、美容と健康のため、そもそも肉類や魚が嫌い、環境破壊を意識した結果、などなどです。
実際に目的に沿った効果を得ているのでしょうか?
動物を殺したくない人・肉類が嫌いな人・環境破壊を意識した結果といった理由は別として、ビーガンが健康に良いというデータはあるのでしょうか?
ビーガンが美容に良い理由は?
ビーガンの方に美容について尋ねると返答としては
- 肌に透明感が出てくる。
- 体臭が気にならなくなる。
- 髪がサラサラになる。
と返ってきます。実際にデータがあるのでしょうか?
肌への効果は?
肌の手入れに必要な栄養素としては有名なのは、ビタミンA・C・E、アスタキサンチン、リコピンと言ったところでしょう。
ビタミンとリコピンは植物由来の成分ですので、効果はありそうです。
アスタキサンチンはサケに多く含まれているのが有名です。
逆に肌へ悪影響を与える成分には、糖分・チロシン・ソラレンと言った成分が挙げられます。
チロシンは乳製品に多く含まれています。
野菜を多く摂取することに意味はあると思います。
体臭への影響は?
これは、草食動物の排泄物と肉食動物の排泄物のにおいの差を考えれば当たり前ですね。
排泄物のにおいが無くなれば体臭も気にならなくなります。
髪への影響は?
髪に良いとされる栄養素をいくつかあげましょう。
丈夫な髪を作るためには、タンパク質・亜鉛 ・ビタミンが必要です。
また、黒く美しい髪のためには、カルシウム・銅」などが必要だと言われています。
しっかりとタンパク質を摂取するには、やはり乳製品、肉類、魚介類、卵、大豆製品といった食材が必要です。
大豆でまかなえるのか?
大豆のタンパク質は吸収する効率が悪いので、納豆にすると良いかもしれません。
逆にあまりお勧めしないのは、脂肪分の多いカロリーの高い食材です。
とりすぎると皮脂の分泌が多くなり「脂漏性脱毛」になりかねません。
ただ適切な量であれば、皮脂成分は頭皮の健康を守るために重要です。
私は医師ですので、どうしてもバランスの良い食事をお勧めしてしまいます。
現時点では、ビーガンでなければならない理由は見つかっていません。
ある研究者によると完全菜食主義であると脳に必要な栄養が足りなくなると論文で発表しています。
また、子供のうちは成長のためには動物性たんぱく質は必要だと考えます。
やはり「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。バランスの良い食事をお勧めします。
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