代理ミュンヒハウゼン症候群を事例から学ぶ。あの有名人は?

代理ミュンヒハウゼン症候群
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代理ミュンヒハウゼン症候群の親は、自分の子どもに病気を作り、心配しているそぶりを見せ、熱心に面倒を見ているような行為をすることで、自分の心の安定を得ようとします。

本来その子供は健康であるので、間違いなく子どもの虐待を意味します。

代理ミュンヒハウゼン症候群は何故見抜けない

加害者は圧倒的に母親が多く、病院を受診した時に医師が検査が必要と考えるような誤った情報を与えます。

こういった母親は、これまで何度も同様の行為を繰り返しており、病院によっては虐待を疑われた経験も持ちます。

しかし、疑われたことを察するとその病院にはもう行きません。

他の病院を当たります。

そういった経験を繰り返し、どんどん巧妙になります。

代理ミュンヒハウゼン症候群は自然には治らない?

基本的に、加害者である母親もしくは父親は、自分が満足できる結果がでるまで、また自分が満足する処置をしてもらえる繰り返します。

そして、その状態を続けるます。

つまり、必要のない検査を誰かが止めない限り、延々と続けます。

診断など絶対についてくるわけがありません。

なぜなら、子供は健康だからです。

それでも、異常がないと医師に告げられ、様子を見ましょうと言われると、危害がエスカレートします。

子供の症状はどんどん重篤となり、最終的には命に係わる状況になります。

代理ミュンヒハウゼン症候群を見つけるには?

とにかくまずは「疑う」ことです。

我々医師は病態生理という学問を学びます。

人体の正常の機能から、どのような異常をきたした結果、この病態が出現するのか?

その症状が発症するのか?

などです。

どう考えても理屈に合わない症状と検査結果を見た時には、

代理ミュンヒハウゼン症候群

を必ず鑑別診断に入れるべきでしょう。

代理ミュンヒハウゼン症候群の事例は?

様々な事例があります。

先日子供に血液を飲ませて、嘔吐させ、吐血したと虚偽の報告をして傷害事件として逮捕された母親がいました。

その他にもいくつも例示はあります。

例えば、蛋白尿の検査を希望して精査をお願いした母親は、粉ミルクを少量尿中に混ぜて提出したこともあります。

向精神薬などを内服させ、子供に意図的にけいれんを起こさせる例もあります。

抗凝固薬を飲ませ血友病だと周囲に信じ込ませようとした母親もいます。

代理ミュンヒハウゼン症候群を疑われる有名人は?

代理ミュンヒハウゼン症候群を疑われる有名人の大半はデマです。

例えば、辻希美さんも代理ミュンヒハウゼン症候群じゃないかと騒がれていましたが、単に子供の看病をSNSにアップしているだけです。

子供が病気の時に母親が疲れてしまうことは、誰でも想像できます。

ちょっと他人に共感してほしいだけなんじゃないでしょうか?

SNSの報告で、「代理ミュンヒハウゼン症候群」を疑うことはできても、診断に至ることは不可能じゃないでしょうか?

SNSでも指摘できるような仕組みがあればいいのですが・・・。

ほとんど例は、冷静に「代理ミュンヒハウゼン症候群」を疑ってかかれば診断はむつかしくありません。

なぜなら病態生理に矛盾が生じるからです。

ただ、我々医師の大半は、性善説に則って診療を行っています。

したがって初めから「代理ミュンヒハウゼン症候群」を疑うようなことはしません。

ただ病態生理に矛盾を感じた時には、「代理ミュンヒハウゼン症候群」を疑う癖を持ちたいですね。

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