膵臓がんを早期発見するには?だれも教えてくれない点とは?

膵臓がん

膵臓という臓器は腹部の奥、背中側にあります。したがって非常に検査しにくい臓器です。また膵臓は様々な臓器に囲まれており、肝臓、胆管、十二指腸に接しているため、癌が多臓器に浸潤しやすいというのも特徴の一つです。膵臓は消化液とインスリンを分泌する臓器で、血管が豊富に流れている臓器です。血管が豊富に流れているということは血行転移が生じやすいということ。本当の早期に発見しないとあっという間に多臓器に進展してしまう厄介ながんが膵臓がんです。

膵臓がんの症状は?

膵臓そのものには痛みを感じる神経はありません。したがって多臓器に浸潤、転移をすることで症状が現れます。腹痛、食欲不振、腹部膨満感、黄疸、腰や背中の痛みといったところです。

膵臓がんの検査には何がある?

最も簡単な検査は腹部エコーです。その他にはCT、MRIといった画像検査があります。それぞれに一長一短があります。

腹部エコー検査の長所・短所

腹部エコーは、臓器の端から端までくまなく観察することが可能であるため、1㎝未満の小さな病変も見つけることが可能です。しかしながら当然検査を行う人の技量も問われます。また膵臓は腹部の奥にあるためエコーでは検出が困難であることがあります。

腹部CT検査の長所・短所

腹部CT検査は腹部の断面像を撮影できる検査です。しかしながら断面は、通常1cm単位となります。1cm未満の病変を見つけることは困難であり、早期の膵臓がんを見つけることは困難です。しかしながら近年のCTの発展は著しく、1mmスライスでの断面像を作り出すことも可能になっています。ただし、早期の膵臓がんを見つけるためには、造影剤を使用して画像のコントラストをつける必要が生じます。造影剤は人によっては副作用が高度に出現する可能性があります。アレルギー症状の出現や腎障害の出現などです。日常の診療でも造影剤を使用するのは本当に必要と考えられる患者さんに限定しており、人間ドックなどで多くの人に使用するにはハードルが高い検査になります。またX線の被ばくに関しても無視できない問題と考えます。

腹部MRI検査の長所・短所

CTと比べると造影剤を使用しない画像の解像度は優れています。それでも精密検査には造影剤が必要であり、小さな初期がんを見つけるには造影剤が必要でしょう。最大の短所は検査に長い時間が必要であることです。1回の検査に30分以上の時間を必要とします。そのため多くの人を一度に検査する検診や人間ドックには不向きです。もちろん希望すれば受けることができますが、保険診療外の検査となるため3万~4万円が必要となる高額な検査です。

PET-CT検査の長所・短所

近年注目されているPET-CT検査は、癌細胞が他の細胞と比較してエネルギーを多く使用する特性に注目して開発された検査です。糖分に放射線元素をくっつけて注射し、癌細胞がその糖分を吸収したタイミングで検査を行い、体のどの部分に癌細胞がいるのかを調べます。この検査の長所はがんが画像上光って見えるために非常に分かりやすく、正常の臓器とガンの部分を区別することが可能な点です。短所は、そもそも糖分を多く必要する臓器である脳や肝臓には糖分が集中し、正常な臓器とがんの区別がこんなんであること。また早期がんでは糖分の吸収がそれほど高くないがんが多いため、小さな早期がんを見つけるのは不向きであることです。したがって早期がんの発見を目的にPET-CTを使用することはあまりお勧めしません。またCT以上の被ばくの問題も忘れてはいけません。

結局早期がんを見つけるにはどの検査がいいの?

小さながんを見つける最も優れた検査は腹部エコー検査です。しかしながら体の奥になると見えにくいとお話ししました。”体の奥は見えにく”のはなぜでしょう?それは、お腹の脂肪が超音波を遮っているからです。腹部エコー検査をするときに、一目でこの患者さんは見やすようだな、見えにくそうだなと分かります。つまりお腹周りを見るとエコーが適した患者さんかどうかが分かるのです。だれも腹部エコー検査のために痩せましょうなんて言いませんよね。しかし検査の質を向上させたければお腹の脂肪を落とすことです!

あなたが膵臓がんの心配をしているのであれば、お腹の脂肪を落としましょう。そして1年に1回の人間ドックで腹部エコー検査を受けましょう。現段階では最も優れた膵臓がんを早期に発見する方法だと考えます。

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