製薬会社における内資系企業と外資系企業の働き方の違いとは?

医師のキャリア形成
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私は現在の企業で製薬企業3社目です。

製薬企業に転職する医師のない中では転職回数は少ない方かもしれません。

もっと多い方も知っています。

私が経験した3社の中には外資系も内資系も含まれます。

そんな経験から内資と外資の働くうえでの違いについて述べたいと思います。

 

こんにちは。

企業勤めの内科医ヒロスケです。

今回は「製薬会社における内資系企業と外資系企業の違い」についてです。

 

そもそも内資と外資の違いとは?

大前提ですが、私が言うところの内資とは本社が日本国にある会社を指します。

そういった意味では武田薬品はもちろん内資なのですが、中身はほぼ外資化しており、例外もあります。

またそれぞれの企業文化があるため、的外れな部分もあるかもしれません。

 

「うちの会社が内資だけど違うぞ!?」

なんてお叱りは勘弁してください。

人事考課の違い

内資と外資の端的な差は人事考課にあると思います。

 

外資はあくまでもアウトプット。

成果に応じて評価が決まります。

そこに「頑張っていた」なんて定性的な評価はありません。

あくまでもアウトプット重視ですから、定量的。

5段階評定で5/5がつく人から1~2/5の人が生じます。

ちなみに1/5は容赦なく減給、リストラの対象でした。

それでも60%は3/5に落ち着くようにコントロールしてました。

内資は成果にいたる途中経過も含めて評価しています。

どういったアプローチでどのように問題解決に臨んだのか?

結果が思うようにいかずとも途中経過も評価対象にする。

すると、よっぽどのことがない限り悪い評価には至りません。

自然とほとんどの人が5段階評定で3となります。

印象では、80%が3/5じゃないでしょうか。

 

ジョブディスクリプション

人事考課と密接に関係するのがジョブディスクリプション(JD)です。

JDには、職務グレードに応じて求められるアウトプットが記載されています。

ですので、自分の職務グレードが分かれば、自然とするべき事が決まります。

 

このJD。

内資系によっては準備されていません。

その代わりに人事評価シートといった別の表を作成します。

そこには、個人個人がするべき事と目標を記載します。

もちろん職務グレードに応じたレベルはあります。

しかし、同じ職務グレードの人が横並びではないのです。

自分が割り当てられた仕事に自分で目標を立てて働く内資

割り当てられた仕事に職務グレードに応じた質を求められる外資

 

端的に言うとこんな感じでしょうか?

 

企業勤務医師の立場からすると、多くの内資系はJDを準備していないため医師の扱いに困っている企業もあると聞きます。

つまり医師がするべき仕事が決まってないのです。

中堅の内資系企業だと有る有るな悩みだと思います。

参考:医師が製薬企業に勤めるワケ。会社で何をするの?やりがいは?

仕事の自由度と意志決定

これは圧倒的に内資系が有利です。

 

以外ですか?

 

何と言っても本社の意向を自分が決めることができるのですから、内資が優位なのは揺るぎません。

 

外資系は意思伝達はトップダウンです。

新薬の開発戦略も本社のトップダウンです。

その戦略にどんなに違和感を感じようが、もうすでに決まったことです。

粛々と実務に落とし込みます。

PMDAから、「お宅本気ですか?」なんて鼻で笑われようとも従わなければなりません。

本社の決定事項をできるだけ曲げずに、なんとか柔軟に落としどころを見つける。

それが日本支社の悲しい仕事の一つです。

そんな仕事をいくつかこなしていると、ある時本社から

「日本はこれでも受け入れれるか?」

と、たずねてくれるようになります。

そうして初めて本社の決定にモノ申すことが可能になるのです。

有給休暇の取りやすさ

これは外資、内資関係なく企業文化か、直属の上司に依存すると思います。

上司が変わるだけで休みが取りやすくなった。

そんな経験をしたことがある方はいるでしょう。

私は大きなプロジェクトを担当した年には年休は1日くらいしか取れなかったのを覚えています。

内資だろうが外資だろうが、忙しい時には休めません。

ただ外資は深夜、早朝に会議に参加することがあります。

その分フレックスタイムを思う存分利用できるところはあります。

 

ただ病院で働いていたときと比較すると格段に休みは取れます。

そもそも週末に携帯を持ち歩く必要がない。

転職した直後は休日の時間を持て余しました。

ゴールデンウイークなんてすることがなくて困りました。


あとは働く部署にもよります。

例えば安全性部門であるPVは、情報の収集からPMDAへの報告までの期日が決まっています。

その評価に関わっている限り、定期的なメールチェックは必要です。

実際私は休暇であっても、一日に一回はメールをチェックし、夜にはレポートの承諾連絡をしてました。

 

メディカルアフェアーズなんかは臨床医とのつながりが密ですので、相手の予定に左右されることが多いと聞きます。

また週末の研究会や学会の参加によって週末も仕事をしていると聞きます。

連休が仕事でつぶれることもあると聞きます。

 

開発部門は、忙しい時と忙しくない時の温度差がはっきりしてます。

治験のイベントに応じて忙しさが決まるのですが、あらかじめイベントの予定は予想できるので、休暇の予定は組みやすいと言えます。

安全性情報のチェックは必要ですが、PVほど時間に厳しくありません。

 

給料の差は?

外資は職務グレード、JDに応じた給料体系があります。

ほぼ全世界で統一されたシステムですね。

あくまでも印象ですが、上を見ると外資系の方が夢があると思います。

大半の内資系よりも組織が大きいので、その分上層部のポストもあります。

だからポストに応じた給与体系があるのだと思います。

内資系は医師の勤務体系では上に限りがあります。

つまりポストがありません。

通常の一般職員と同じ土俵で昇進を目指すのですが、上を見ると社長までの席は二つ三つなんて組織構造をみることになります。

 

内資と外資どっちが良いの?

個人差があると思いますが、グローバルで活躍したいなら外資でしょうね。

ただ本社の命令は絶対です。

本社の命令を自分で作りたいなら、内資系です。

いまや内資系企業は国外に打って出ないと生きていけません。

そして、製薬の世界では米国展開は必須だと思います。

あなたのキャリアの目指すべき場所がどこにあるか?

医師でなくとも、製薬企業で一定以上の決定権を持つ人間になりたければ米国進出は必須でしょう。

製薬企業への転職は内資、外資に関わらず海外へのチャンスがあります。

自分の本当の価値を知りたいなら、転職活動をしてみるべきです。

実際に転職するかしないかは、転職活動をしてみないと分かりません。

私が懇意にしているリクルーターは

です。一度お話をしてみてください。

決して転職をしつこく進めてくるような担当者ではありません。

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