サプリメントはがんに効く?がんの効果を確認するにはどうする?

薬の開発
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時々がんに効果を示す謳うサプリメントや治療方法を見かけます。

サプリメントを「がんの予防に効く」と医薬品であるかのように広告し販売したなどとして、警視庁生活環境課は23日までに、医薬品医療機器法違反の疑いで、サプリ販売会社「メディカルサロン」社長の医師風本真吾(かぜもと・しんご)容疑者(57)=東京都新宿区=ら男女3人を逮捕した。

引用:共同通信社

同じ医師として恥ずかしい限りです。

巷にはびこるなんちゃって免疫療法もほぼペテンです。騙されないでください。

がんの治療効果を確認する手順

がんの治療方法の効果判定は決まった方法で確認しなければいけません。

基本的には現在標準治療と呼ばれる治療があるならば、

その治療と互角もしくは上回らない限り効果があるとは言えません。

標準治療との比較試験に臨む前に、

安全に投与できる投与量を決める第1相試験、

想定の効果があるかを確認する第2相試験、

標準治療と比較する第3相試験と

3段階を踏まなければなりません。

標準治療がないようながん種には、

第2相試験をもって治療効果があると判定することはありますが、

基本的には3段階必要だと思ってください。

この3段階をクリアするサプリメントは世にありません。

サプリメントである限り、絶対にがんの効果は確認していません。

がんの効果が確認されているかどうかチェックする方法

これが難しいと感じる方は多いと思います。

「なんとなく医者が良いって言ってるんだから効くんじゃない?」

「本を書いてるような医者が良いって書いてるよ。」

「ネットには、こう書いてあった。」

など、外来で患者さんやご家族から相談されることはしょっちゅうです。

実際に病院で受けることのできる治療は、

時間をかけて研究に研究を重ねてその効果を実証してきた治療です。

では、最新の治療の方が良いように感じるのも人の気持ちとしては分かります。

しかし、最新の治療が最良とは言い切れないのもこの世界の常です。

実際にセンセーショナルな結果で学会の話題をさらった治療も、

実際に検証すると否定されることも珍しくありません。

そうなると、

どうやってチェックするのか??

本来は論文を読んで、

その結果を評価するしかないのですが、

一般の方に医学論文しかも英語論文を読んで、

批評するなど無理ですよね。

論文を批判的目線で読めるようになるには相当の訓練が必要です。

やっぱり間違いないのは、

主治医に相談するのが間違いありません。

その上で他の医師の意見を聞きたければセカンドオピニオンを使いましょう。

心ある医師でセカンドオピニオンを拒否する医師はいません。

もしあなたの主治医がセカンドオピニオンを嫌がるなら、

主治医の変更を考えてもいいでしょう。

それくらい、当たり前のことです。

 

何より大切なのは信頼できる主治医を得ることです。

主治医を選ぶ基準は、大きな病院をベースに考えるのではありません!

お勧めは「臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医」です。

専門医試験も難関です。また実は珍しいシステムですが、

がん薬物療法専門医の維持には、更新試験を必要とします。

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ご参照ください。

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