産後うつの症状とは?サインを見逃さないで!!

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出産後2週間を超えて気分が晴れない、怒りっぽくなった、待望の赤ちゃんなのに可愛く感じられない・・・。こういった症状をお持ちでないですか?もしかしたら産後うつかもしれませんよ。

産後うつとマタニティブルーを混同する人がいますが、それぞれは疾患概念が違います。マタニティーブルーは、産後3日以内にみられる症状です。この時期に悲しさや惨めさといった感情は、多くのお母さんが経験するもので決して珍しいものではありません。基本的には無治療で2週間以内に治まります。この2週間を大きく超えても回復が認められない場合には産後うつと診断がつきます。産後うつはれっきとした疾患です。決して「甘え」などではありません。「甘え」という一言で産後うつはさらに悪化します。

1.産後うつの症状は?

産後うつ病の症状は、深刻な気分の大きな変動です。つまり、悲しさや惨めさといった一般にうつ病を患った人に認められる症状以外に、「易怒性および怒り」といった症状を認めます。その他にも、極度の疲労感、睡眠障害、頭痛、体の痛み、不安発作、パニック発作、性行為への興味の喪失、食欲減退もしくは過食など、症状は多岐にわたります。ほおっておくと子供へ危害を及ぼしたり、自殺念慮が生じたりすることもあります。

2.産後うつの原因は?

はっきりとした原因は分かっていません。ただ妊娠前・妊娠中にうつ病を患ったことのある方や近親者にうつ病の方がいる場合には産後うつを発症するリスクが高いと言われています。また一般的にパートナーや家族からのサポートが得られないこともリスク因子です。妊娠前にうつ病になったことのある方は、主治医や助産師さん、保健師さんにその旨を伝えましょう。決して恥ずかしいことではありません。

3.産後うつの期間と頻度は?

産後うつになると上記の症状が数週間から数カ月間続きます。当然日常生活にも支障をきたしますし、それだけの期間赤ちゃんとの関係に影響を及ぼします。子供が成長した時に、情緒的、社会的などに問題が生じることになりかねません。また長期にわたるうつ症状は夫婦間の絆にも影響を及ぼします。父親も鬱になる場合もあり、夫婦間のストレスが一段と増すことになります。産後うつの頻度は、約10~15%の女性に発症すると言われています。放置しておくと、産後うつ病よりもさらに重度である産後精神病が発生する場合もありえます。

4.産後うつのサインを見逃さないで!!

まずは出産後2週間過ぎてもマタニティーブルーが改善しない時には、産後うつを疑って、主治医や保健師に相談してください。ご本人でもご家族でも気になることがあれば保健師に相談することが一番大切です。特に自分や赤ちゃんを傷つけたい衝動に駆られるなどの思考が頭をよぎるときには産後うつを積極的に疑うべきです。専門医の診察が必要になるかもしれません。

乳児の育児放棄にまつわる悲しい事件を年に数回目にします。産後うつによる影響が関わっているであろう事件もあります。そんな悲しい事件を予防するためにも、産後の精神状態をチェックすることをもっとルーチン化しても良いのではないでしょうか?

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