多血症の治療方法とは?治るまでの時間は?種類別の治療法は?

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多血症と診断された患者さんが

治療を目的に私の外来を受診されることがあります。

ほとんどの患者さんは人間ドックや

会社の健康診断で指摘されて受診されています。

多血症の治療法はどのようなものなのか説明いたします。

どれくらいの時間をかければ治るのでしょうか?

そもそも治る疾患なのでしょうか?

多血症の治療方法

多血症の治療方法はその原因によって異なります。

それぞれの原因についてご説明いたします。

真性多血症

真性多血症の原因は、赤血球の元となる幹細胞にあります。

幹細胞の遺伝子の異常によって発症します。

この遺伝子異常によって治療方針が変わります。

遺伝子異常で有名なものにJAK2遺伝子異常があります。

この遺伝子異常を認めたときには、

JAK2遺伝子を選択的に抑制する薬剤があります。

しかし全ての患者さんにJAK2遺伝子異常を

認めるわけではありません。

JAK2遺伝子を認めない患者さんには、

抗がん剤が投与されることになります。

ただし抗がん剤が利用できるのは、

60歳以上の高齢者と

血栓による合併症を生じたこと

のある患者さんに限られます。

JAK2遺伝子異常もなく、

60歳未満で血栓による合併症の既往のない患者さんには

瀉血が行われます。

瀉血とは血を取って捨てる作業です。

瀉血によって血が濃くなるのを予防し、

そして鉄欠乏性貧血の状態を作るようにします。

また多血症は血がドロドロになる病気ですから、

同時に抗血小板薬の投与によりサラサラにします。

二次性多血症

二次性多血症の場合には、

多血症を起こした原因の治療が優先です。

喫煙であれば禁煙、

COPDや心不全などによる

低酸素血症が原因であれば、

在宅酸素療法の適応となります。

また多血症の診断に伴い癌が

発見される患者さんもいますので、

癌治療も重要です。

二次性多血症に抗血小板薬が必要か?

と言われると、これも原因次第と答えます。

少なくとも喫煙が原因で多血症になっているのであれば、

禁煙をするのが重要であり、

臭いものに蓋をするような対処はお勧めできません。

またどんな薬にも副作用がありますので、

禁煙で治る疾患に薬を投与するのは慎重にならざるを得ません。

ストレス多血症

ストレス多血症は、

見た目に多血になっているだけで、

体内は問題がありません。

得に治療を必要とする疾患ではありません。

経験上多くの患者さんは肥満を合併しています。

食事運動療法によるダイエットをお勧めします。

ただお勧めしても実際に実践しているかどうか・・・。

この際ですので改めて減量の仕方を説明します。

効率的なダイエットとは?

体重を減らす理屈は単純です。

目標体重に必要なカロリーのみを摂取すること。

そして基礎代謝を上げて脂肪を燃焼すること。

目標体重はBMI(Body Mass Index)が指標です。

BMIは体重(kg)÷身長(m)の2乗で計算されます。

BMIの標準値は20~24です。

あなたの身長が170cmなら

1.7(m) x 1.7 x 22 = 63.58kg(57.8kg~69.36kg)

が標準体重です。

この目標体重に普段の生活運動レベルを掛けます。

  1. 軽労働(デスクワークの多い事務員、技術者、管理職など) 25~30kcal/kg
  2. 中労働(外歩きの多い営業マン、店員、工員など) 30~35kcal/kg
  3. 重労働(農業・漁業従事者、建設作業員など) 35~  kcal/kg

生活運動レベルに応じて目標体重にかけていただければ

1日の適切な摂取カロリーが計算できます。

一日の摂取カロリーを守れば自然と目標体重になれます。

 

とはいうものの、このやり方で成功する人は

ほんのわずかであることも知っています。

ある程度好きなものは食べてダイエットしたい人には

基礎代謝を上げることをお勧めします。

一番良いのは運動ですが、サプリメントも使えると思います。

ポイントは、「飲んだらやせる」なんて甘い言葉に乗せられないこと。

ちゃんとサプリの成分を確認して、

服用すると体温が上がるような成分が含まれているものを選びましょう。

体温の上昇は基礎代謝の上昇を意味します。

体温上昇を手伝う成分で有名なのは

唐辛子(カプサイシン)と生姜(ショウガオール)です。

これらの成分が含まれているサプリを選んでください。

そして少しづつでもいいので筋トレです。

筋トレはスクワットが良いでしょう。

筋肉量の増加も基礎代謝の増加を意味します。

 

サプリメントのお勧めには

例えば以下のスリミークという商品があります。

こちらの商品は生姜成分や唐辛子成分等が含まれており、

基礎体温を上げることができます。

【SLMEQ(スリミーク)】ダイエッターサポートサプリ
美容に意識が高い女医さんや看護婦さんも

よく利用しているのを見ます。

ご興味があればお試しあれ。




多血症の治療期間は?

真性多血症は遺伝子異常が

原因であることが大半であるため、

基本的には治療は一生続きます。

また真性多血症の患者さんの一部は

白血病になる可能性が高いと言われているため、

定期的な外来でのフォローが必要になります。

そういった点でも病院との関係は

一生続くと考えていただいたほうが良いでしょう。

二次性多血症は、原因次第です。

禁煙で速やかに改善した患者さん、

ダイエットによって肥満が解消され、

多血症も速やかに改善した患者さんも経験しています。

二次性多血症は患者さん次第ともいいかえれます。

真性多血症の原因である遺伝子異常の検査は

近年すさまじいスピードで発展しています。

この分野のトレンドについていくだけでも、

医師は時間と努力を必要とします。

今あなたが受けている治療以外に何かないのか?

などの疑問が生じたら、

大学病院などのセカンドオピニオンを

主治医に相談しても良いかもしれません。

 

後は定期的に検査を受けましょう。

病院に行きたくない

病院に行く時間がない

という人は、

おうちでドック

という製品もあります。

 

自宅で採血して、検査会社に送るだけ。

多血症の検査であれば

生活習慣病の一緒に検査できる

「おうちでドック・生活習慣」

が税込み9350円で検査が可能です。

 

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