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さて、産後うつに対して適切な治療を行わないと、症状が長期化する恐れがあることは既に述べました。今回は治療についてお話したいと思います。
1.産後うつに対しての治療方法(非薬物治療)は?
まず重要なのは、家族友人のサポートです。周囲の人間のサポートだけでも、治療の必要がなくなることはよくあります。まず行うべきは、お母さんを生活環境、生活リズムなどを家族もまじえて整理しましょう。症状が重度と考えられる前に、保健師さんや主治医の先生と相談しましょう。その中でサポートをするべきポイントなど、生活の環境整備を行います。薬物治療を開始する前の、第一歩です。これだけで改善される方はたくさんいます。
2.産後うつに対しての薬物治療は?
産後うつは、うつ病です。したがって抗うつ剤や抗不安剤を使用します。しかし授乳に影響を及ぼさないのか?など、お母さんにしてみれば心配な点がたくさんあると思います。したがって、薬物治療は、上記の非薬物治療をしっかりとやった上で、改善無い場合に適応となります。治療薬として、よく用いられるのは、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬剤です。SSRIには、レクサプロ、パキシル、ルボックス、ジェイゾロフトの4種があります。それぞれ授乳への影響を確認していますが、ジェイゾロフトとパキシルは母乳に出にくいとのデータがあります。2剤のどちらが良いかと言われると、副作用のバランスでジェイゾロフトが最も安全とみなされています。
3.産後うつに対しての漢方薬は?
産後うつに対しての漢方薬の使用は、病院によってことなります。漢方薬を積極的に使用する病院もあれば、消極的な病院もあります。漢方薬は、産後うつという診断名に対して処方するのではなく、症状に応じて処方をします。例えばホルモンのアンバランスからくるような出産後の精神不安や胃らだちに対しては「加味逍遙散」はよく使われる薬剤だと思います。その他の症状がメインであると判断した時には処方される漢方薬は変わってきます。
4.産後うつに対してのサプリメントは?
産後うつに対して、サプリメントの効果を確認するような試験はありません。ただ産後は鉄欠乏性貧血になりやすく、貧血と産後うつの関係を示唆するようなレポートもあります。そういった意味では、鉄のサプリは摂取しても損はないと思います。貧血に対応するために摂取するのであれば、養蚕も同時に摂取することをお勧めします。
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