「排他的経済水域(EEZ:Exclusive Economic Zone)」とは、
国連海洋法条約に基づき、沿岸から200カイリ(海里)
までの水域を指します。
その水域においては、魚や地下資源を優先的に
自国のものにできる権利を有します。
排他的経済水域が重なる場合にはどうなるのでしょう?
200カイリは約370キロメートルです。
隣接する韓国、中国、台湾、ロシアと
境界を決めるうえで対立しています。
重なる場合についての規定は
「国連海洋法条約」で決められています。
以下のブログで条約上の取り決めを記載していますので、
今回は各国別に確認したいと思います。
大韓民国との排他的経済水域で重なる海域について
日韓において排他的経済水域が
重複する海域は未だ境界が確定されていません。
日本国政府として、
暫定的な協力の枠組を早急に構築するよう呼びかけ、
そのような枠組が構築されるまでは、
EEZの主張が重複する海域での海洋の科学的調査等は
互いに自制するよう求めてます。
しかしながらそんな呼びかけに
素直に応じるような国でないことはご存じのとおりです。
2017年5月には韓国の海洋調査船が
竹島周辺の日本の排他的経済水域内で、
日本の同意を得ずに海洋調査を行っていることを確認しています。
中国との排他的経済水域で重なる海域について
尖閣諸島をはじめ、沖ノ鳥島周辺の
日本のEEZ内での無断海洋調査を行っている中国。
尖閣諸島については先日の
でも記載しましたが、
日本最南端の無人島、沖ノ鳥島(東京都小笠原村)については、
中国は島の要件を満たしていないと日本の主張を認めない姿勢です。
沖ノ鳥島が岩か島かというのは諸説あります。
しかしながらことが日本の利益につながることです。
断固として島であることを主張に維持しなくてはなりません。
ロシアとの排他的経済水域で重なる海域について
ロシアとの問題は、北方領土につきます。
先日ロシアがオホーツク海で
地質調査を実施すると日本政府に通告したのに対し、
日本政府は北方領土周辺の
日本の排他的経済水域が含まれるとして抗議しています。
北方領土については別途ブログに挙げたいと思いますが、
不法に占拠された日本領土を何とか取り戻したいものです。
ロシアとの排他的経済水域と領海の問題は、
未だに年複数回生じる日本漁船のロシア当局による
連行、拿捕の問題につながります。
早く解決してほしいところではありますが、糸口が見えません。
私は昭和50年代生まれです。
小学校・中学校では
「隣国と仲良くしなければいけません。」
と教えられてきました。
しかしながら隣国とは領海や排他的経済水域など
どうしてもお互いが譲れない問題を持つことになります。
「仲良くしたいとは思うものの、各国の思惑があり、非常にむつかしいです。」
とでも教えてほしかったですね。
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