アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれるナイロンに似た線維状の異常蛋白質が全身の様々な臓器に沈着し、機能障害をおこす病気の総称です。複数の臓器にアミロイドが沈着する全身性のもの(全身性アミロイドーシス)と、ある臓器に限局してアミロイドが沈着する限局性のもの(限局性アミロイドーシス)に分けられます。
引用:難病疾患センターホームページ
アミロイドーシス自体は決して稀な疾患ではありません。
日常診療の中でいつでも頭の片隅に残しておくべき疾患です。
ただ厚労省指定に難病疾患として扱われている
- 免疫グロブリン性アミロイドーシス
- 家族性アミロイドポリニューロパチー
- 老人性全身性アミロイドーシス
については、指定難病となっているだけに
出会う機会はそれほどありません。
難病指定を受けると国の医療費の補助が受けられるため、
アミロイドーシスに出会うと
難病疾患か否かの判断はします。
ただ該当疾患であったことは個人的には経験がありません。
心アミロイドーシスの原因は?
アミロイドと呼ばれる異常蛋白は、
長期透析患者や多発性骨髄腫患者、
慢性関節リウマチ患者など
様々な基礎疾患を有した患者に認められます。
そういった意味ではアミロイドーシスの
原因となる疾患は様々であり、
基礎疾患によっては決して
他人ごとの疾患ではありません。
先天性や家族性の疾患が原因ではないので、
それ相応に疾患を有している患者はいます。
心アミロイドーシスの治療は?費用は?
指定難病に指定されれば補助が受けられますが、
難病指定を受けられない場合には
通常の健康保険にて対応しなければなりません。
トランスサイレチン型心アミロイドーシスの場合には
1日80mgのビンダケルを内服します。
ビンダケルの薬価は43672.8円/カプセル。
1カプセル20mgですので、
1か月で43672円x4カプセルx30日=5240640円。
3割負担で1572192円と高価ではありますが、
我が国では高額療養費というシステムがありますので、
収入によって違いはあるものの、
月額14万円程度には抑えられます。
またアミロイドーシスの原因となる疾患によっても
補助金は違ってきますので、
さらに減額される可能性もあります。
心アミロイドーシス患者の寿命は?
寿命は原因疾患によって違いはありますが、
心アミロイドーシスと診断されてから、
7年~10年くらいと言われています。
現在の治療では根治とはいかず、
付き合っていく疾患と言えます。
ただ治療戦略の更新により
今後まだまだ寿命は延びます。
診断を受けた方、治療を受けている方は
決して悲観する必要はありません。
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