何科に向いてるか?の相談に乗ってみた

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こんにちは。

企業勤めの内科医ヒロスケです。

今回は「あなたが何科に向いているか?」です。

研修医や学生を指導する立場にいた時に散々相談されました。

なんで先生は「呼吸器内科」にしたんですか?

なんで先生は「肺癌」を専門にしているんですか?

なんで先生は「抗がん剤の専門家」に成ろうと思ったんですか?

こんな質問を受けた時に話をしていた内容です。

若い研修医や医学生の将来を決めるうえでのきっかけになれば幸いです。

医師の種類は大きく分けて2種類

非常に乱暴な分け方です。

もちろん、異論はあると思いますが、ご容赦ください。

私は医師は2種類に分けられると思います。

内科と外科?

そんな言い方でも良いですが、私は「芸術家」と「科学者」と分けていました。

芸術家としての医師

生粋の外科医は芸術家だと思います。

自身の技術の研鑽を怠らず、技術によって人を癒すことに喜びを感じている。

そういった意味では、消化器内視鏡を操る消化器内科医も芸術家

心臓カテーテルと駆使して、虚血性心疾患や不整脈を治療する循環器内科医も芸術家

ノミやノコギリを扱う整形外科なんてその最たる例でしょう。

貴方はこれからの人生を生きていくうえで技術の研鑽に時間を費やしますか?

技術の研鑽に喜びを感じるのであれば、あなたは「芸術家」です。

科学者としての医師

科学に裏付けられたデータを基に患者の治療を行います。

技術でなく、知識を重視し、手を動かすよりも頭を動かしたい。

目に見えないが、目の前にいる患者の体の中で起きている何かを想像し

そして、必要なデータを揃えて

鑑別診断をあげて、

仮説を立てて、治療を行う。

時に仮説が否定されても、速やかに次の仮説に基づき治療を継続する。

そんな一連の作業がスリリングな人種が、科学者としての医師

もちろん両者を伴っている医師もいます。

ただどちらと言えば、と自分をかえりみることは大切です。

何と言っても、医師になったからには引退するその日まで勉強の毎日です。

この勉強が座学なのか技術の研鑽なのかの差です。

毎日する勉強が興味のないモノであればそれは苦痛以外の何物でもない。

だから、興味があるか否かとともに自分の傾向を把握することは大切です。

 

不器用な人は外科系は無理?

極端な方は分かりませんが、大切なのは訓練でしょう。

私の尊敬する胸部外科の先生は、

10例の手術を経験した器用な先生よりも

100例の手術を経験した不器用な先生の方が手術は上手い

と、おっしゃっていました。

私もその通りだと思います。

技術の研鑽に時間をかけることを苦痛に感じないのであれば、あなたは芸術家タイプの医師だと思います。

 

勉強が嫌いな医師はどうするの?

これはね

残念ながら、医師に向いてないと言わざるを得ません。

医学は日進月歩

凄まじい速さで進歩をしています。

10年前の知識なんて、下手すると毒になりかねない

そんな科学分野が医学なんです。

勉強が嫌いな方は悪いことは言わないので、医師になるのはおやめなさい。

ただ、本当に勉強が嫌いな人は医学部に合格できるはずがないのが、今の日本のシステムの良い所。

勉強が嫌いと言っている医学生は、興味が持てる分野がないことが大半。

興味が持てる分野を見つければ大丈夫。

興味のある分野と、自分の傾向が一致すれば問題ないと思います。

直美を目指すのって悪い事?

研修を終えるとすぐに美容外科に進む医師「直美」

個人的には美容外科に興味があるのであれば良いのでは?

と、思っています

ただ楽に稼げるから、とか

給料が良いから、といった理由だけで選択するには茨の道だと思います。

美容外科なんて、医師の中では芸術家以外何物でもない。

科学者肌の方が行くと絶対に後悔すると思いますよ。

技術力が目に見える形で証明されるので、人気の医師と不人気の医師で大きく分かれるでしょうね。

そんな修羅の道も前向きに挑戦できる若い医師は挑戦する価値は十分にあると思います。

 

私は無理かな・・・

手技に全く興味が沸きませんでした。

上部内視鏡検査と気管支鏡検査は結構な数を熟しました。

でも、面白くない。

突き詰めようとは思えませんでした。

向き不向きはどうしても出てきます。

そういった意味では、製薬企業で治験に携わっている今は幸せです。

皆さんが興味のある分野で活躍できることを心より祈っております。

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