小脳出血の症状って?後遺症は何があるの?加山雄三さんの場合。

脳出血
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歌手の加山雄三さんが、誤嚥に伴い救急搬送された際に小脳出血を起こしていたことを発表しました。

29日夜に東京都内の自宅で嘔吐(おうと)し救急搬送され、病状が心配されていた歌手の加山雄三(83)が軽度の「小脳出血」を起こしていたことが分かった。2日、所属事務所が発表した。当面は芸能活動を自粛し、治療に専念する。

引用:スポニチアネックス

小脳出血の症状ってどんなものがあるのでしょう?また後遺症はどうなるのでしょうか?

1.小脳の役割って?

脳の中には、大脳、間脳、小脳、脳幹の4種に分類されます。この中の小脳の役割は、大きく分けて3つに分類されます。①運動系の統合、②平衡機能、③姿勢反射、随意運動の調節です。一つずつ説明しましょう。

①運動系の統合

何か柔らかく、壊れやすいものを摘まむことを想像してください。そのものを触れるまでに慎重に、ゆっくりと手を伸ばします。そしてそのものの硬さを感じ、その硬さに応じて、ゆっくりと摘まみます。その後取り上げるには、そのものの重さを感じなければなりません。落とさないように、かつ壊さないように、絶妙の力加減で摘まみ上げなくてはなりません。小脳はこの微妙な力加減と微妙な感覚をコントロールする能力を持っています。こうした動きの記憶も小脳で行われていると言われています。例としては、楽器の演奏には、微妙な力加減が求められると思いますが、その力加減の記憶は小脳の機能です。

②平衡機能

平衡機能を失うとじっと一つのところに立ち止まっていることが困難になります。酔っぱらっているような感覚ですね。

③姿勢反射、随意運動の調節

片足立ちをしてみてください。じっとしていても足は微妙に力の入れ方を変えていると思います。体幹がズレないように腰がふらふらしているかもしれませんね?こういった姿勢を保持することは無意識下で行われます。この無意識下での行動も小脳の役割です。

④その他

人の脳の研究は未だ道半ばです。多くの研究者が日々新たな発見をしています。例えば近年では、小脳の機能と統合失調症や自閉症に関係していると報告されています。短期記憶や注意力との関係、感情や情動のコントロール、高度な認識力、計画立案能力なども小脳に関連していると言われています。

2.小脳出血の後遺症は?

小脳には様々な機能があることが伝わったと思います。それぞれの機能は小脳の中で別々に役割を果たす場所を持っています。そのため小脳出血によってどこに障害が起きたのか?によって後遺症は大きく異なります。小脳の機能は微妙な働きであり、また小さな出血や梗塞だと単なるめまいと診断され、なかなか診断に行きつかないことがあります。歌手である加山さんにとって気になる点は、発声のコントロールでしょう。発声時の声帯や喉、舌や唇などの細かな動きは小脳の機能です。

加山さんの小脳出血は小さな軽度なものだということなので、血圧のコントロールなどで出血がひどくならないようにコントロールするだけだと思われます。後遺症もなく元気に退院されることをお祈りしております。

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