便秘には食物繊維が必要であることはご存知だと思います。食物繊維は消化されずに便に残ります。便に残った食物繊維は便の量と水分を含み、腸の中をスムーズに進むことを促します。便秘の患者さんに食物繊維を多く含む野菜をお勧めする理由です。そんな食物繊維を多く含む食材の一つにあずきがあります。あずきと言えばあんこです。あんこでも便秘に効くのでしょうか?
1.あずきが便秘に良いワケ
あずきには多量の食物繊維が含まれます。食物繊維が便秘に良い理由は既に述べました。あずきはそのうえオリゴ糖を多く含みます。オリゴ糖は、腸内の悪玉菌を抑えて、善玉菌を増やすのに役立ちます。つまり腸内細菌を整える役目を果たします。
2.あずきにふくまれるオリゴ糖が善玉菌に効くワケ
善玉菌と言えば、ビフィズス菌ですよね。ビフィズス菌の餌って何でしょう?そうです、オリゴ糖なんです。オリゴ糖をエサにして増えるので、ビフィズス菌が腸内で増えることができるのです。オリゴ糖を多く含む食材には大豆以外には、ゴボウ、アスパラガス、タマネギ、トウモロコシ、にんにく、バナナなどが挙げられます。言われてみるとどれも便秘に良いと言われる食材ばかりですね。
3.食物繊維をとるのにあずきが良いワケ
食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は便の量を増やすのに貢献します。不溶性食物繊維は、腸を動かし、便を軟らかくすることに貢献します。あずきには不溶性食物繊維がメインで含まれています。その量はごぼうの約5倍、さつまいもの約9倍と言われています。効率的に食物繊維をとるのにあずきが優れていることはご理解いただけたと思います。
4.便秘には粒あん?こしあん?
食物繊維を多く含んでいるのは、粒あん?こしあん?なんて疑問は起きますよね。普通に考えたら粒あんの方が食物繊維が多そうですが、実は食物繊維はこしあんの方が多いのです。100gあたりのつぶあんの食物繊維は5、7g、こしあんは6、8gです。便秘の方にはこしあんがお勧めです。
5.便秘の患者さんで、一日に必要なあんこの量は?
厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2015年版)によると食物繊維の成人一日の摂取目標量は、男性で20g以上、女性では18g以上と言われています。こしあんで300g程度のこしあんを摂取すると1日の摂取量を賄えそうです。300gってどれくらい??井村屋のアイスバーの1本の重さが80g程度です。簡単計算でも4本分。1本のカロリーが156kcalですから、600kcak超です。ちょっとあんこだけで1日に必要な食物繊維を摂取するのは無理がありますね。太っちゃいます。
サラダのなどの食事で食物繊維をとりつつ、間食にはあんこをうまく取り入れるといいかもしれませんね。
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