初めて転職する時って、これから何が起きるのか、どうすれば良いのか不安ですよね。
そんなあなたのために私の経験をお伝えします。
こんにちは。
企業勤めの内科医ヒロスケです。
今回は「医師が製薬企業に転職するときにたどる道」についてです。
就職活動を始めるに際して最初に起こしたアクション
私は留学経験がありません。
米国の学会で発表はしたことがありますが、それだけで企業で働くに足る英語能力を示せるとは思えませんでした。
したがって、まず最初にTOEICを受験しました。
何も準備せずに過去問をやってみて撃沈。
流石に準備をしようと英語の勉強から始めたことを覚えています。
当時製薬企業の募集案件には、
英語力TOEIC 750点レベル
と、記載してあったので、そこを最低ラインにしました。
半年ほど勉強して780点を取ったので、転職活動を開始しました。
勉強の仕方については以下の記事を参考にしてください。
参考:英語力を鍛え製薬企業で働きたい?どうやって勉強したらいい?
ちなみに780点って企業に入ればホントに最低限のラインです。
はっきり言って自分の英語力のなさに落ち込みました。
あれからTOEICは受けておりませんが、実戦でかなり鍛えられたので、今ならもっと取れるかな。
ただオージーイングリッシュの聞き取りが苦手です。
転職サイトはどうした?
転職サイトは、何もわからなかった当時M3を利用しました。
当時企業への転職をあっせんしている企業はM3にはありませんでした。
ですので、リクルーターにリクルーターを紹介してもらい、何とか実際に企業とつながりのあるリクルーターに出会えました。
今なら、十を超えるリクルーターとつながっているので、自分の希望を伝えればそれに対応した案件を持ったリクルーターが自然とコンタクトしてきてくれます。
今現在は職場に満足しているので必要ありませんが・・・。
企業への転職に興味がある方は、Xでダイレクトメッセージを下さい
また最初の企業への転職に優れたリクルート社として、「JACリクルートメント」をお勧めします。
JACさんは潜在的な求人情報を掘り起こしてくるので他社にはない情報を集めてくれます。
初めての企業への転職には2~3社のリクルート社への登録をお勧めします。
希望の案件は会社によって違います。
転職活動に必要な時間は?
少なくとも半年以上は必要だと思います。
募集に応募して、面談のアポを取ります。
面談は企業によりますが、外資だと人事→直属上司→部門長と言ったように日を分けて複数回の面談が必要になります。
内資だと一日でまとめてくれるところもあるそう。
そうこうしていると、内定をもらうまでに少なくとも2~3ヵ月は必要です。
内定をもらってから、こちらの勤務条件を伝えます。
今より給料を減らしてまで転職する必要はありません。
条件を詰めていくと、結局1ヵ月はかかります。
基本的に窓口は全てリクルーターが対応してくれます。
ですので、図々しいかな?、
なんて遠慮は内定をもらった後は不要です。
実際に契約書にサインをして一段落?
いえ、ここからが正念場。
現職場と医局への退職願です。
ここは十分に時間をとりましょう。
内定をもらってから職場に辞職を申し出て、医局を抜けるとなると短くても2~3ヵ月必要です。
場合によっては春の医局人事まで待つように言われるかもしれません。
ここで急いではいけない最大の理由は、抜けた後の医局が重要な顧客になりえるからです。
あなたが専門としている分野を企業でも担当する限り、出身医局と喧嘩別れをすると企業も重要な顧客を失うことになります。
従って円満な退職のためなら、企業は待ってくれます。
というか、企業からも求められます。
さすがに医局との折衝だけはリクルーターは代わってくれません。
私は実際に内定をもらってから、転職をするまで8か月かかりました。
ですので転職活動には1年以上かけています。
おかげで出身医局との関係は良好(?)です。
当社の新規化合物を医局の研究室に提供して、論文もバンバン書いてもらっているので、いわゆるWIN-WINの関係ができています。
初めての転職先へのこだわりは少なめに
一度企業に入ってしまえばリクルーターとの出会いは頻繁にあります。
企業に入って1年が過ぎた頃より、ヘッドハントからコンタクトは頻回にあります。
企業に転職した医師の多くは2~3年で企業を変えます。
自分が理想とする環境と職務内容に出会うまで、やや時間がかかるかもしれません。
だから最初の企業に100点の相性を求めてはいけません。
専門外の分野を担当する必要もあるでしょう。
それはそれで始めは勉強として受け入れるべきでしょう。
3年もすれば自分の仕事にこだわりを持てます。
逆に言うとこだわりのある仕事のチャンスが転がり込んできます。
大半の製薬企業は経験者を求めます。
即戦力を求めます。
即戦力を求めるだけの年棒を提示してくるのですから、当たり前ですよね。
つまり企業新人を雇用する企業には限りがあります。
もちろん新人を積極的に雇用する企業は素晴らしい大企業が大半です。
最初の企業にずっと勤めることができれば、それは素晴らしいことです。
最初から転職ありきで入職するのは、不誠実と言えます。
ただ、あなたがあなたらしく働く環境が他社にあり、条件が優れているなら転職は否定されるものではないでしょう。
まずは、与えられた環境で活躍できるよう努力する。
その上でもっと活躍できる環境がそこにあるなら転職は不要です。
他に活躍できる場所があるなら次を探しても良いと思います。
それこそ転職のきっかけはいつでも転がり込んできます。
臨床に戻る医師っているの?
多くの医師が企業から臨床に戻っていきます。
やはり患者を直接診るという機会を失うのは、医師としてのアイデンティティを失うことに繋がりかねません。
ここで臨床に戻る上では、医局との関係が切れてなければ医局に戻るのも良いでしょう。
また民間医局を利用するのも良いでしょう。
私は週1回の非常勤での病院勤務を企業に認めてもらっています。
ですので、患者に直接触れ、診断を行うという作業は維持しています。
今のところ外来業務を週に1回でもやっていれば、それ以上やりたいという気持ちは生じていません。
週1の勤務で専門医も維持できています。
企業に転職する上での最大の苦労は、やはり医局人事を離れることでした。
教授、助教授、医局長、診療部長からじっくり説得されました。
ただ精神的に燃え尽き症候群になっていた当時は、このまま同じ勤務を続けることは無理だと思っていたので、平謝でなんとか許してもらえました。
製薬企業への転職を考えられているあなたにとって有益な情報になればと記事を書きました。
何か追加してほしいネタがあればコメントください。
2の記事には、お勧めのリクルーターのコンタクト先もリンクしています。
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