美容整形は健康保険は適応にならない場合があることはご存じかと思います。
また同時に、その手術のリスクについてのお話も聞いてらっしゃると思います。
ただ健康被害が生じたときの健康保険の適応についてお話を聞いていますか?
こんにちは。
企業勤めの内科医ヒロスケです。
今回は「美容整形における健康被害に対する健康保険」についてです。
美容整形が健康保険の対象にならない理由
健康保険が適応になるポイントは二つです。
- 治療を必要とする疾患、障害に対して行っている
- 国が当該治療を承認している
外傷などが原因で生じた障害に対して行われる形成外科的処置は健康保険が適用されますが、一重瞼を二重にするといった障害と判断されない美容整形は適用されません。
また美容整形における多くの処置は国に承認申請を行っていません。
例えばしわやたるみ等の改善目的にヒアルロン酸を注射する治療がありますが、ヒアルロン酸の添付文書を確認すると関節への注射しか記載がありません。
美容整形で生じた健康被害は健康保険を治療できる?
残念ながら厚生局より明確に保険診療での治療はできない旨の通知が出ています。
二重瞼の手術後の違和感や障害についてはよく話題に上がりますが、通常診療で眼科クリニックを受診しても自費診療扱いになります。
豊胸術による乳がんのリスクなども指摘されていますが、豊胸術後の乳がん治療も自費診療で対応するように厚生局から通知があります。
「言わなきゃわかんないでしょ?」
なんて思っている方は、医師を侮りすぎです。
分かります。
若いころの安易な美容整形はあまりお勧めいたしません。
どうしてもという方は、術後の障害の有無に注目するのと同時に、障害が生じたときの対応についてもしっかりと担当医に質問してください。
「障害が起きる確率はほんのわずかですよ。」
なんて説明しか出来ない医師であればご注意ください。
コメント