用法・用量ってどうやって決まるの?子供のために簡単に。

薬の開発

用法・用量ってどうやって決まるのか?先日息子からこんな質問を受けました。良い質問です!!それには、薬の開発の流れを知ることが大切。あくまでも子供を対象に説明した文章です。

1.用法・用量の決め方

まずは、基礎研究から始まります。基礎研究には、試験管の中で行われる実験(in viiro:イン・ビトロ)と動物に投与してみる(in vivo:イン・ビボ)があります。試験管の実験で、薬剤の効果が認められるであろう濃度を決めます。動物実験では、その濃度を再現性を生体で確認します。同時に動物実験では作用とともに副作用を確認します。人間と動物では薬の代謝が異なりますが、大体の計算式があるので、この段階で人に投与する場合の最小投与量と最大投与量が決まります。最小投与量は、これ以上投与しないと効果は期待できないよって、いう用量です。最大投与量はこれ以上投与すると危ないよって、いう用量です。薬によって体内に長く存在したほうが効く薬と、一瞬でもたくさんの薬が体内にあったほうがよい薬があります。その差が一日1回投与であったり、一日3回投与であったりの差です。

2.人に最適な用法・用量の決め方

動物実験で、最低限の用法・用量が決まります。次は人間に投与します。最低用量から始めて、最高用量は超えないように徐々に増やします。これを第1相試験と言います。抗がん剤以外の薬剤では、通常健常人のボランティア(謝礼はあります。)に投与します。通常は最低用量を3人に投与して、3人が無事であれば、次の用量へと増やします。途中副作用が疑われたら、3人増やして再度確認します。3人中2人、6人中2人で危険と判断される副作用を認めたら、試験は終了。副作用を認めた一つ下の用法・用量をもって薬剤の投与量が決まります。第1相試験は、用法用量を決めることを目的に実施します。また第1相試験では、様々なデータの収集を行いますが、また別途ブログに上げます。

3.第1相試験の次は?

第1相試験の次には第2相試験があります。第2相試験は、実際に患者さんに投与します。第1相試験で決めた用法・用量で、投与して効果を確認します。また同時に健常人ではない患者さんに投与するので、副作用の有無は再検証します。第2相試験で健常人には認めなかった副作用を認めた場合には、第1相試験で決めた用法・用量を減量することもあります。また期待した効果が認めない場合には、試験は終了し、薬剤の開発も断念することになります。残念ながら珍しいことではありませんン。

4.第2相試験の次は?

第2相試験の次は、第3相試験です。第2相試験で効果に期待が持てても、第3相試験の結果では大したことない、効かないなどの理由で開発が終了することも珍しいことではありません。第3相試験では、新薬を投与するグループと従来の標準治療薬を投与するグループを作って比較します。第3相試験の特徴としては、比較対象と置いた試験であることと、第2相試験と比較して多くの患者さんに参加をお願いすることがあげられます。多くの患者さんに投与するので、第2相試験では認めなかった新たな副作用を認めることがあります。この副作用が危険と判断され、試験も開発も中止となることもあります。あぢ3相試験で有効性・安全性を確認出来たら、晴れて市販に向けて準備が取られます。

実際に病院で患者さんに投与されるまでには、非常に多くの手順があり、非常に多くのデータがあります。そんなデータを根拠に用法・用量は決められていますので、自分の勝手な判断で用法用量を変えることは、患者さんのみならず医師でもするべきではありません。自分の内服している薬、自分が処方している薬は一度必ず添付文書を確認しましょう。添付文書はPMDAのホームページで検索出来ます。

 

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