抗体とは?抗原とは?免疫 とは?子供に分かるように簡単に!

免疫

新型コロナウイルス感染をきっかけに「抗体」「抗原」「免疫」って単語が普通に飛び交っています。今更誰かに聞くのはちょっと・・・。子供に質問されたけど上手く説明できないなど、そんなお悩みを解決したいと思います。抗体・抗原は免疫学という学問で学ぶ言葉であり、実際に医学部で学ぶまで私は知りませんでした。高校生までは化学と物理で受験したもんで・・・。

1.免疫って何?

免疫とは、生物が体内に侵入してきた細菌、ウイルスなどを攻撃するシステムです。外部からの侵入者に攻撃するのと同時に体内の出来損ないの細胞や古くなって役目を終えた細胞を処理するのも免疫の役目です。免疫には、液性免疫と細胞性免疫の2種類があります。

2.細胞性免疫って何?

細胞が直接侵入者を攻撃するシステムです。攻撃の担当細胞はマクロファージと細胞傷害性T細胞(CTL)です。しかし攻撃担当の細胞だけでは、攻撃は成立しません。攻撃に必要なのは司令官や監督です。この司令官の役割を果たすのが、樹状細胞です。樹状細胞は侵入者を見つけ、侵入者の目印を発見し、攻撃担当細胞に目印に向かって攻撃するよう指示を出します。ここで攻撃することを学んだ一部のCTLは、メモリーT細胞となって、侵入者の目印を記憶し、次の侵入にも速やかに対応する能力を持つことができるのです。樹状細胞は液性免疫の活性の為の指令も同時に発信しています。

3.液性免疫って何?

液性免疫について勉強する段階で初めて抗体と抗原の話が出てきます。抗体はリンパ細胞の1種であるB細胞より作成される物質です。樹状細胞の指令を受けて、成熟したヘルパーT細胞(Th2細胞)は、B細胞に指令を伝達します。伝達を受けたB細胞は、形質細胞に成熟し、大量の抗体を産生するため形質細胞に変化します。産生された抗体は体液にのって全身に広がります。侵入者がいると抗体が侵入者に結合して、自身は解毒作用のために働き、さらに仲間を呼び寄せるためのサイレン(シグナル)を発信します。サイレンにより呼び寄せられた仲間(食細胞)は、侵入者を食べてしまいます。抗体はいわば全身に張り巡らされた”トラップ”と言っても良いでしょう。ここで抗体が侵入者に結合する部分が抗原と呼ばれるものになります。刺激されたB細胞の一部は、抗原の情報を記憶します。記憶した細胞は、再び侵入者を認めると、最初の反応より迅速に対応ができます。また再度抗体を産生する時には、その質も量も向上しています。

4.子供に伝えるには?

幼稚園の息子には、細胞性免疫は警察官、液性免疫は警報装置と説明しています。ただこの警報装置は非常に優秀で、同じ強盗が現れたときにはひっ捕まえることが可能になる人工知能付きです。また警察官も熟練した警察官と新人警察官がいるので、経験豊富な警察官の方が上手に泥棒を捕まえることができると説明しています。

5.ワクチンは、細胞性免疫?液性免疫?

たまに勘違いされている医師もいるのですが、ワクチンは細胞性免疫の獲得です。ワクチンは生ワクチンと不活化ワクチンがあります。どちらも免疫を獲得した抗原を人体に入れて細胞性免疫を活性化させ、記憶させることが目的です。

簡略化したつもりですが、ここが分からないといった疑問が生じるかもしれません。そんな方からの質問はとてもありがたいです。その質問はそのまま患者さんへの説明の質の向上につながります。不明な点があればぜひコメントください。

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